Концерт R Kelly в Бруклине, Нью-Йорке
新しいアルバム「The Buffet」を発表する予定のR. ケリーがブルックリンのバークレイズ・センターでコンサートを開催しました。もともと黒人率の高いエリアではありますが、この日は特別、シカゴのR&Bサグとして知られるRケリーのライヴとあって、ブラックのシスターとブラザーたちが結集、約観客の98パーセントを占めるという、ブラック度満点のイベントとなりました。さすがケルズ、ブラック・コミュニティでの支持率はダントツです。
前作、「ブラック・パンティーズ」という、いかにもケルズらしいエロいタイトルのアルバムのリリース後、そのプロモを兼ねたツアーがこの「ブラック・パンティーズ・ツアー」です。実は、コンサート当日の9月25日に新譜「ザ・ビュッフェ」を大々的にリリースする、という段取りだったらしいのですが、ファースト・シングルの「バックヤード・パーティー」の反応がイマイチ、というので先送りになったとのこと。
懐かしいヒット曲、IgnitionやI’m Loving You Tonight などを聴くと楽しい記憶が蘇ります。Jay-ZをフィーチャーしたFiestaリミックスはスクリーンのPVを観ながらふたりのバーチャル競演を体験。
トップノッチなコンサートで知られていたR. ケリーですが、今回のライヴはバンドもなし、ダンサーもなし、大道具も小道具もない、これといった演出もなく、とてもシンプルなもの。というか、かなりショボい。デビュー以来ずっと大好きだったアーティストで、毎回、爆音と花火でビデオ・スクリーンを破って本人が飛び出したり、檻の中に入って空中から吊るされて登場したり、とこれまでビッグ・スケールなパフォーマンスを展開することで知られていただけに、かなり、がっかりしました。 予算削減…….でしょうか。
衣装替えの間は前もって編集済みのビデオを上映。アイフォンがスクリーンに映し出され、「あなたの好きな 「R. ケリーのアルバム・タイトルは何?」といった稚拙な内容………。次のコスチューム・チェンジでは、本人のインタビュー映像を流したり……..。
ファンが命、というケルズ、今度は客席に現れます。たくさんのセキュリティーに囲まれ、ロープを張ってオーディエンスの中に入って、「I Believe I Can Fly」をアカペラで歌いだします。お客さんにも参加を要請、みんなで大合唱したのはよかったのですが、「あれ、オンチのやつがいるよ」と言われてしまいました。
彼を有名にしたアルバム、「12 Plays」からのヒット曲 “Your Body’s Callin’,” “Bump n’ Grind,” “It Seems Like You’re Ready” も披露してくれましたが、ほんのサワリ程度であとはお客さんのカラオケ合唱……..、自分たちだけで歌っても、なんだか盛り上がらないですね。
フィナーレは「ハッピー・ピープル」と「ステップ・イン・ザ・ネーム・オブ・ラヴ」とピースフルな夕べを彩りました。なぜが最後は天井から紙吹雪が……….。これだけは、はっきり言って余計だったと思います。
伊藤 弥住子