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チャック・ジャクソン近況報告:Special Report “ママ・アイ・ウォント・トゥ・シング/Mama, I Want To Sing” 30周年記念ガラ祝賀イベント#2

Chuck Jackson2

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ブラック・ミュージカル、Mama, I Want To Sing
30
周年記念ガラ祝賀イベントReport #2
チャック・ジャクソン近況報告

1962年に「Any Day Now」という大ヒットをだして一躍人気R&Bスターの座を獲得したチャック・ジャクソンも来ていて大感激。お話をする機会があったのでミニ・インタビューを試みました。

H2N:                  ミスター・チャック・ジャクソン、お元気そうですね。現在はどこを拠点に活動しているのですか。

Chuck:         あちこちに行っています。ちょうどデトロイトでショーをやってNYに戻ってきたところです。

H2N:                  チャックさんといえば、80年代ニューヨークにあったライヴ・ハウス、「スウィートウォーターズ」によく出演されていましたね。あそこは有名人がよく来ることで知られていて、ボクシング界のチャンピョン、マイク・タイソンが遊びに来ていた時がありました。当時、マイクとフィアンセのロビン・ギブンスは熱々のカップルでマスコミでよく取り上げられていました。その晩、彼女が遅れてきて、マイクがイライラしていて店内に緊張感がみなぎっていたのをよく覚えています。

Chuck Jackson

Chuck Jackson

Chuck:         そうそう。わたしもあの時のことはよく覚えています。その後、ロビン・ギブンスは有名な女優になってしまいましたからね。

H2N:                  今はニューヨークにいらしていますが、もう「モータウン・ザ・ミュージカル」をご覧になりましたか。(チャックは一時、モータウン・レコードに在籍していたことがあります。)

Chuck:         いや、まだです。確か本公演は4月からだったと思います。(4/14より開催。)夕べもスモーキー・ロビンソンと電話で話したところです。是非、観に来て欲しいと言ってくれているので近いうちに実現すると思います。わたしもモータウンにいた時期があるので、どんなショーが展開されるか楽しみです。

H2N:                  チャックさんは60年代からずっと活躍していますが、最近でも新しい作品を発表していますか。

Chuck:         今、アルバムを制作中です。最初にデビューした時のレーベル(Wand 1976年に売却され現在は別名のレーベル) とまた契約しました。スモーキーも曲を提供してくれています。他にも、Hal David/Burt Bacharach、Jerry Leiber/Mike Stollerたちとのコラボが決まっています。

H2N:                  ということは、クラシックな「チャック・ジャクソン」が期待できるということですか。

Chuck Jackson

Chuck:         その通り。レコード会社から、今風なサウンドを意識せず好きなように制作して欲しいと頼まれました。わたしのバンドには日本人のシンガーがふたりいて、もう16、7年一緒にやっています。素晴らしいR&Bアルバムをお届けできると思います。詳しいことはわたしのウェブサイトを見て下さい。

www.chuckjackson.org

H2N:                  日本にも来てくれますか。

Chuck:         もちろん。日程はまだわかりませんが、確か日本でのライヴの話がきていたと思います。あちこち回って、日本のみなさんにも本物のR&Bを体験していただきたいですね。

H2N:                  それは嬉しいですね。楽しみにしています。ありがとうございます。

日本ヒップホップ・ネイション Miss Hitoe from SPEED – 2 スピードのメンバー、仁絵(Hitoe)さん Interview Part 1

SPEED – 4 COLORS

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日本ヒップホップ・ネイション Miss Hitoe from SPEED – 2

 スピードのメンバー、仁絵(Hitoe)さん Interview Part 1

 デビューからスターの座へ!

 SPEED 再結成、11月14日にニュー・アルバム、「 4 colors」をリリースすることになりました。メンバーのリーダー格、仁絵さんのインタビューをお届けします。まずはパート1です。

H2N:沖縄のオキナワ・アクターズ・スタジオ(O.A.S)からデビューしたそうですが、O.A.S.とはいったいどんな所なのか教えて下さい。所属しているのは子供ばかりですか。

Hitoe:  子供から20歳ぐらいまで所属してて、演技、歌、ダンス、ミュージカルなどを勉強して三ヶ月に一回定期公演というものがあって、そこでステージに立ってパフォーマンスをしていました。

H2N:  (O.A.S)に入りたいと思ったのは自分の意志ですか、それとも両親の勧めですか。

Hitoe:   もともと幼い頃からダンスが大好きで、それから当時流行っていたブラジルのランバダを聴いて毎日のように踊っていました。小学生になるとラジオの存在を知り、ベースから流れる洋楽のラジオを、カセットに録音するようになっていました。ちょうど小学4年生の時に親戚のおばさんがいつのまにかに、そのスタジオのオーデションに申し込んでいました。私自身が好きそうなのを知っていたのかな?ほんとに、何も考えずに、田舎育ちの私は、都会(那覇)に、お洒落して片道50分くらいで行ける事がなんだか普通と違って嬉しかった記憶があります。

Arakaki Hitoe

H2N: エンターティナーになりたいと思ったきっかけは?

Hitoe:   よく聞かれる質問ですが、夢が歌手とか、まったく考えていませんでした。「Danceができる!好きな事ができる!」というのが嬉しくてただ通っていたという感じですね。無我夢中で好きなことをやってきて、ありがたい事に今の仕事をやらせて頂けるようになった、というのが正直なところです。小さい頃の夢は「デザイナーになろうかな~」ていどで、まさか私がSPEEDでやっているだなんて今だに信じられません(笑)。 SPEED としてデビューすることを知った時に、責任があることだ!って15歳ながらに感じたことは今でも覚えています。その時から「エンターティナー」の意味を少しずつ理解していったのかもしれません。

H2N: 仁絵さんのダンスやファッションはかなりヒップホップやR&Bアーティストの影響を受けているように思えます。たとえばアリーヤとかTLCとか…….。どういうアーティストが好きですか。また、そのアーティストのどういったところに惹かれますか。

Hitoe:   母親の教えが「個性を大切にすること」だったので、自然と個性的なアーティストに興味をもつようになったのかもしれません。MTVなどの影響で、小学生の時にブレイズ風三つ編みを大量にして学校に通ってました。TLCは、O.A.Sの頃から目標にしてたアーティストです。当時は(O.A.Sでは)ジャネット・ジャクソンが大人気、踊りもニュー・ジャック・スイング、JAZZなど練習してました。ちょうどグループとして活動することになり、目標アーティストを探してた時にTLCを知りました。独特のGroove感とStyleにすぐにはまりましたね。特に私はレフト・アイが大好きでした。今まで JAZZ など練習していたので、 TLC のダンスは今まで習ったことがなく新鮮でした。しかもそれぞれ個々の味があって表現も自由なHIPHOPに、素直に「かっこいいなー」と惹かれていきました。Crazy Sexy Coolのアルバムは、すり減るほど聞き、ダンスもマネしていました。

個人的に今でも憧れ続けてるのはアリーヤ。ミステリアスな佇まいに、アリーヤ独特の雰囲気とダンスの時にオリジナルさえ感じる表現力があり、尊敬してます。ダンスに力を入れてて好きだなと思うアーティストは、シアラとかビヨンセ、ジャネット・ジャクソンもやっぱり基本的に好きです。男性では、アッシャーとかも好きかな。プロ意識がしっかりあって、自分の”見せ方”を知っててかっこいい!パフォーマーとして学ぶものがあります。他にファッションも含め興味を持ってるのはアリシア・キース、エリカ・バドウ、メアリー・J・ブライジ、モニカ、ブランディーなどもうきりがないくらい沢山います。(笑)Black Music全般すべて好きなので、あらゆるものを聞いて影響を受けてます。

H2N:  他のスピードのメンバーから「黒過ぎる」とか、反発はありませんでしか。

Hitoe:   SPEEDみんなも、好きな音楽、ライフ・スタイルがバラバラで逆に何も言われずに受け入れられました。(笑)きっと私も好きなものを曲げずにこだわりが強かったかもしれませんね。”White Love”というPVでマネジャーに秘密で初めてアフロにした時は、かなり怒られました。そのおかげで何も怖いものがなくなりました。(笑)当時、「アイドルがアフロなんて」ってかなりバッシングもありましたね~(笑)けど、私はそんなこと眼中になくて…….。「頭が大きいほうが、セクシー& Coolだし、なんでかっこよさを理解してくれないのかな」、って思ってましたね

SPEED

H2N:ダンスは本格的に勉強したそうですが、クラスを取ったりしていたのですか。

Hitoe:   デビューしてからは、振り付けしてもらったダンスを自分自身で練習してパフォーマンスする、という形でした。正直、フリースタイルで踊るのは得意だったのですが、振り付けを覚えるのは誰よりも苦手…..(笑い)。で、帰宅してもから人一倍誰練習しないと覚えないんです。「夜もヒッパレ」という番組で準レギュラーをさせて頂き、一週間にいくつかの曲を振り付けしながら覚えていったのでどんどん慣れていきました。ダンス・クラスを取ってるような感覚でしたね。今思うと贅沢かもしれませんね。この時期は、学校と仕事の両立も大変で、ダンスは放課後の部活のようでした。

H2N:影響を受けたダンサーやミュージック・ビデオがあれば教えて下さい。

Hitoe:  沢山ありすぎて、迷いますが….。SPEEDとして目標にもしてたアーティストはTLCで、 CreepのPVを見て合間にダンスしてる振り付けを真似たりしましたね!レッスン着なども!(笑)。個人的に影響を受けたアーティストで好きなミュージック・ビデオは、Janet Jackson “Alright” -当時O.A.Sに在籍中で振り付けや、ステップなどをマネして練習しました!Janet Jackson  “I Got So Lonely”、AALIYAHの”If Your Girl Only Knew”と         Mary J Bligeの”Real Love” は、雰囲気とかストリート感にも惹かれてました。Usher の”You Make Me Wanna”を見た時、彼みたいなステップがしたいと猛練習しました。パフォーマーとしてリスペクトしてます。Eveの “Who’s That Girl”は、私の大好きなハーレム・シェイクというダンスがあり、影響受けてよく踊ってました。得意です。(笑)オールドスクールも盛り込んでて面白いな、と思うPVは、Beyonce の”Move Your Body” (Official Video)、色々なダンス要素が詰め込まれてて懐かしさを感じます。

他にも、知人に教えてもらったElite-Forceというダンサー達がかっこよくて、大好きです。このビデオを紹介された時に、自分の踊りは全然まだまだだ、愕然としました。彼等の何気なく自然ととけ込むようなダンス・スタイルに憧れます。Wreckin’ Shop Live From Brooklyn ”ALIVE TV”は最高です。彼らが出演してるPV、 Mariah Carey Feat.Puff Daddy, Mase&Jadakissの“Honey(bad Boy Remix)”もカッコよくて大好き。

新垣仁絵

(聞き手:伊藤弥住子)

(インタビューの後半は次回掲載します。)

Nippon Hip Hop Nation – 1 日本ヒップホップ・ネイション Miss Hitoe from SPEED – 1

SPEED

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日本ヒップホップ・ネイション Miss Hitoe from SPEED – 1

 スピードのメンバー、仁絵(Hitoe)さん

日本人の有名人の人たちのなかにもNYが好きな人、R&Bやヒップホップが大好きな人たちがいます。私の知っている人でも何人か日本の芸能界で活躍しているヒップホップ・ファンがいます。H2Nではあらたに「日本ヒップホップ・ネイション」のコーナーを設け日本人で活躍しているアーティストのインタビューを掲載していきたいと思います。

初回はアイドル・グループ、「SPEED」で活躍していたダンサーの仁絵さんです。彼女のNY好きはよく知られていて、「SPEED」が解散した後は2年間NY留学をしたほどだそうです。

ブラック・カルチャーが大好きで、アフロ・ヘアやブレイズ・ヘアでヒップホップ・ダンスを踊ったりして注目された仁絵さん。彼女のファンキーで自由奔放な自己表現は日本のお茶の間のみなさんにもすんなり受け入れられました。仁絵さんのラヴリーなキャラのおかげで、ブラック・カルチャーが一般大衆にまで広まりました。 自分のパフォーマンスに「ソウル」を散りばめてお茶の間のみなさんにお届けする、そんな彼女の功績はとても素晴らしいと私は思います。ハーレム2ニッポンではブラック・カルチャーと日本の文化を結ぶ「架け橋」が目標なのですが、それをいとも簡単に実現してしまったのが仁絵さんではないでしょうか。

ニューヨークで絵画を勉強したりヨガを習って資格を取得したり、つねに新しいチャレンジをしている仁絵さんの姿はあまりに神々しくて眩しくさえ感じられます。

その仁絵さんと最近会う機会があり、あらためて彼女のブラック・カルチャーを愛する姿勢に感動しました。SPEED 再結成、11月14日にニュー・アルバム、「 4 colors」をリリースするそうです。仁絵さんのアーティストとしての歩みを振り返ってみましょう。

1995年「夜もヒッパレ」に当時すでに大スターだった安室奈美恵の妹分として出演。

1996年 SPEED結成。新垣仁絵15歳でトイズ・ファクトリーとレーベル契約、芸能界デビュー。目標はアメリカのヒップホップ・ガール・グループ、TLC。

スタジオ・アルバム

1997年、ファースト・アルバム、「Starting Over」をリリース。

1998年、2枚目アルバム、「Rise」リリース。

1999年、「Carry On My Way」アルバム・リリース。

2003年、「Bridge」リリース。

その他、ライヴ・アルバムなど作品多数。1999年には仁絵さんの初ソロ・シングル「祈り」を発売、いきなりオリコン2位という快挙を遂げています。

仁絵さんのインタビューは次回、Part 1 とPart 2 の2回に分けてお届けしますのでお楽しみに!

伊藤弥住子