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みんなが大好きな「ソウル・トレイン」テレビ化決定!

‘American Soul’: BET Drama

アメリカの黒人の人たちって本当に「ソウル・トレイン」が大好きなんですね。ソウル・トレイン大賞だけでは飽き足らず、今度はBET (Black Entertainment Television) がテレビ番組「ソウル・トレイン」を制作、2019年2月5日から放映が始まることになりました。

お話の中心は、70年代の代名詞とも言える全米を席巻したテレビ番組、「Soul Train」司会者、ドン・コーネリアスと、一斉を風靡したソウル・トレイン・ダンサーたちの知られざる秘話。元ダンサーだったロージー・ぺレスが、傲慢なドンの態度にキレてしまって、まかない (lunch)で出されたケンタッキー・フライド・チキンの骨を彼の顔に投げつけてクビになった、という有名なエピソードが残っています。

「黒人による、黒人のための番組を作ろう」と発案、実現させてしまったドン・コーネリアスの功績は、多くの黒人エンターティナーたちに絶賛されました。ジェームス・ブラウン、アレサ・フランクリン、アル・グリーン、グラディス・ナイトなど、ローカルなミュージシャンがお茶の間の人気者になれたのも、この「ソウル・トレイン」 のお蔭なのです。1971年に放映開始、アメリカで最もカッコいい旅、「the hippest trip in America」と親しまれ、 2006年の最終放送まで、なんと、35年も続きました。合言葉は、ラヴ、ピース、& ソウル!!

「アメリカン・ソウル」の出演者は新人が中心で、主人公のドン・コーネリアスを演じるのは、シンクワァ・ウォールズ(Sinqua Walls)です。あまり知られていませんが、TVや映画でさまざまなキャラクターを演じて評判の俳優です。

ミュージシャン役で元デスチャのケリー・ローランドやケリー・プライスも登場するとのこと。グラディス・ナイト役を演じるケリー・ローランドが歌う「ミッドナイト・トレイン・トゥ・ジョージア」が聴けたり、お楽しみが満載だとか……..。わくわくしますね。

制作陣は、BET ドキュメンタリー・シリーズ、「ニュー・エディション物語」、「ボビー・ブラウン物語」を手掛けたジェッシー・コリンズ・エンターティンメント。ドンの息子、トニー・コーネリアスもプロデュサー・チームに参加しているとのこと、期待できそうです。

物語の主人公、実在のドン・コーネリアスは、2012年にピストル自殺をしています。75歳でした。

American Soul – BET

2019年2月5日9pm スタート

全10話

酉年生まれのセレブリティは誰? Celebrities Born In The Year of The Rooster

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アメリカの郵便局で酉年記念の切手が発売されました。

今年は酉年、正確には2017年の1月28日から2018年の2月15日までを指します。

酉年生まれの人の長所は、頭の回転が早く、洞察力に優れ、細かいところにも良く気がつきます。客観的にものごとを見て判断ができ、論理的です。

短所は、負けず嫌いでプライドが高く、対人関係では自分本位になりがちなところです。こだわりが強く完璧を求めすぎるあまり、空回りしてしまうこともあります。

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仕事に完璧を求めるため、妥協を良しとしません。酉年生まれの人には、先見の明があり名誉を重んじます。そのため、画家や彫刻家、アーティストなどの芸術家が向いているようです。

酉年生まれは非常に理想が高く、ともすれば自己中心的になりがちです。ただ、向上心においては誰にもひけをとりません。負けず嫌いで、プライドが高いので、陰で人一倍の努力をしますが、人前では努力をしていないように見せかける傾向があります。


Rooster Celebrities

酉年の有名人にはどんな人がいるのでしょう。

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ジェームス・ブラウン伝記映画、ハーレムのアポロ劇場で試写会

Mick Jagger presents James Brown biopic ‘Get On Up’ premiere at Apollo Theater

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ローリング・ストーンズのミック・ジャガーが若い頃に最も影響を受けたミュージシャンがジェームス・ブラウンだったといいます。JBの伝記映画の話が持ち上がった時、迷わずプロデューサーとして名乗りを上げたのもミックでした。そんないきさつもあって、彼にとっては思い入れのある映画、JBの曲のタイトルと同名の「Get On Up」が完成、試写会を7月21日、ハーレムのアポロ劇場で行い、自ら応援に駆けつけてくれました。

mick jaguarミック・ジャガーと共同プロデューサーのブライアン・グレィザーを紹介するさい、アポロ劇場のCEOジョネル・プロコープは、「試写会を開催するのにここほど適している場所は考えられません。ジェームス・ブラウン、イコール、アポロ・シアターと言っても過言ではないからです。」とコメントしました。

アポロ劇場

Apollo「ショー・ビジネス界で最も働きもの」と異名をとるジェームス・ブラウンがデビューを飾ったのも、ここ、125丁目のアポロ劇場でした。以来、アポロでも数多くのショーをこなし、「ローリング・ストーン誌」にも、JBの1963年の実況アルバム、「Live At The Apollo」はグレーテスト・アルバム500の一枚に数えられています。同誌はJBを偉大なレコーディング・アーティスト7位に挙げています。偉大な功績を遺した「ゴッド・ファーザー・オブ・ソウル」こと、ジェームス・ブラウンが73歳で亡くなった2006年12月25日、遺体は棺におさめられ、デビューを果たした同じ劇場にて弔問客たちを迎えたのでした。

JB伝記映画

あれから約8年、チャドウィック・ボーズマンを主役に制作されたJB物語、「Get On Up」がやっと完成、8月1日より一般劇場公開が決定。ボーズマンは「ジャッキー・ロビンソン物語 42」で初の黒人ベースボール・プレ―ヤー、ジャッキー・ロビンソンを演じて絶賛されました。今回は、サウス・キャロライナ出身のファンクの草分け、16曲ものナンバー・ワン・ヒットを世の中に送り出し、1986年には「栄光のロックン・ロール」殿堂入りを果たしたミュージシャンJBをみごとに演じています。彼は、まさに”Soul Brother Number One” そのもの、名曲、“Say It Loud – I’m Black and I’m Proud”は60年代に台頭した公民権運動のテーマ曲として親しまれました。

60年代、ジェームス・ブラウンがアポロ劇場の「アマチュア・ナイト」に出演したさい初めて生のライヴを観て大感激したミック・ジャガー、その後再びJBのコンサートを訪れ、「JBからステージに招かれ、恥ずかしいから拒んだけれど、無理やり力づくで舞台に引っ張り出された」と回想しています。

豪華キャスト

jill scott「ザ・ヘルプ」でオスカー候補に輝いたテイト・ティラー監督の「ゲット・オン・アップ」はJBの貧しい子供時代から、のちに両親に見捨てられ、ぐれて逮捕されて刑務所暮らしを経験、やがてスターになって自家用ジェットで世界を飛び回るほどビッグになった人生を描いています。本人の細かいしぐさや自信に満ちた態度、「ミスター・ダイナマイト」と言わしめたそのダンスのうまさなど、主役のチャドウィック・ボーズマンが見事に再現しています。脇を固めている俳優たちにも気合いが入っています。JBとは過去にも「ブルース・ブラザース」「ブルース・ブラザース2000」「ドクター・デトロイト」で共演したダン・エィクロイドがエージェント役、ベン・バートを演じ、歌手のジル・スコットが元妻のディー・ディー・ブラウン役、そしてヴィオラ・ディヴィスが匙を投げた母親役、オクタヴィア・スペンサーが育ての親の叔母役として出演しています。バンド・リーダーのメィシオ・パーカーを演じるのはコメディアンのクレィグ・ロビンソンという顔ぶれです。

ストーリーは、昔、窃盗容疑で捕り服役中に、刑務所を慰問してパフォーマンスをしていたゴスペル・シンガー、ボビー・バードに感銘、出所後彼のところに身を寄せシンガーとして下積みをしてスターダムにのし上がっている様子が語られます。また、ツアーを一緒にしていたリル・リチャードとのもこの頃知り合い、「オレたちの時代を築こう!」と盛り上がります。

night_james_brown_saved_bostonjpeg物語はジェームス・ブラウンのコンシャスな面にも光をあてます。ベトナム戦争のさなか、ボランティアで戦地に赴き、いつ爆撃されるかわからないといった危険のもと、兵隊のための慰問ライヴを敢行します。また、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師が暗殺された翌日に予定されていたボストン公演も、暴動が起きるかもしれないからキャンセルするように、という市長の勧告にもそむきコンサートを開催、興奮したオーディエンスをなだめるといった偉業も成し遂げたりしたのです。

また、ドラッグ中毒で奥さんやガール・フレンドを殴る蹴るといったドメスティック・ヴァイオレンスの場面も登場します。1988年、ドラッグでとち狂っい、追ってくる警察から逃れようと必死でチェイスを試み、結局取り押さえられ6年服役した事件はよく知られています。

主役はJBヒット曲

もちろん、この映画の主役はJBの数々のヒット曲です。”It’s A Man’s Man’s Man’s World,” “Cold Sweat,” I Got That Feelin’,” “Soul Power,” “Super Bad,” “Try Me,” “Say It Loud,” そして映画のタイトル, “Get On Up”などJB節を思い切り堪能できること請け合い。

この日、試写会パーティーに集まった有名人はマーサ・スチュワート、アル・シャープトン、トニー・ダンザ、フレディ・ジャクソン、ヴァレリー・シンプソン、ルーク・ジェームス、ハーレムを代表する政治家のチャールズ・ランゲルも姿を見せました。

james-brown-ii-and-tomi-rae-brown-premiere-of-get-on-up-tattoo-1406107928-view-1映画のあとのパーティーではみんな一緒にダンス大会。DJを務めたのはJBの弟のクリス・ロブ、一番うまかったダンサーはJBの13歳の息子、「JBジュニア」だったとか…….。JB一族が活躍した試写パーティーでした。

ケン・シモンズ(伊藤 弥住子 訳)

 

Chris Tucker is Baaack!! クリス・タッカー復帰ツアー

Chris Tucker

Chris Tucker

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Chris Tucker is Baaack!!
クリス・タッカー復帰ツアー

過去の税金を払っていないとして12ミリオン・ドルという膨大な追徴金の支払いを命じられて財政難に窮しているクリス・タッカーの「Guess Who’s Back Tour」がソールド・アウト続出という大盛況を収め、最後のNYアポロ劇場の公演で幕を閉じました。12月の13日と14日の2回公演のうち、運良く14日のチケットを入手、3階一番後ろのステージから最も遠い席でしたが、大好きなクリス・タッカーを生で見ることができたのでさっそくレポートいたします。

前座はロンドン・ブラウンとテリー・ホッジズというふたりのコメディアンがおのおの30分ずつのステージを務めました。特に無名のロンドン・ブラウンがネタ、物真似とも素晴らしくアポロ劇場のオーディエンスを思いきり笑わせてくれました。デンゼル・ワシントンがガソリン・スタンドの従業員だったら…..という想定の物真似や、ジェイZのラップを真似てみせたり、さらにはこの日の主役、クリス・タッカーのハイパーな喋りをそのまま再現してみせたりと高度なスキルでオーディエンスを湧かせました。

待ちに待ったクリス・タッカー、ファンキーなジェームス・ブラウンの「ペイバック」をBGMに華々しくダンスしながらの登場です。最初のトピックはオープニング曲に相応しい「税金問題」。すでに「クリス・タッカー、税金地獄!IRSが12ミリオン徴収通達」とニュースで報じられているので全米ブラック・コミニティーの常識になっています。

Chris Tucker & Jackie Chan

Chris Tucker & Jackie Chan

開口一番、「 IRSはマフィアよりタチが悪い」とタイムリーなジョークでウォーム・アップ。「ラッシュ・アワー」シリーズで大スターの座を築き、続編のパート3では何と25ミリオン・ドルも稼いだというクリス。「お金がいっぱい入ってきて,隣同士の家を2軒もいっぺんに購入しちゃった。オレのお隣りさんがオレ…….なんて、わけわかんなくなっちゃったりして……(笑)。稼いだお金は全部自分のものだと思ったのに……。」と税金問題に発展した経緯をほのめかします。IRSに追われて大ピンチ、仲良しのジャッキー・チェンに相談してはみたものの、「クリス、おまえブロークなのか。ま、アメリカの国自体がブロークだからな。」と取り合ってくれないとか…….。「誰も信じちゃいけない。特にウェズリー・スナイプスから税金のアドバイスなんか聞いちゃだめだよ。‘クリス、お前、まだ国にタックスなんか払ってるのか?オレなんかブレードのヒーローだし、タックスなんか払わないぞ’なんて入れ知恵されて信じようもんなら刑務所行きだからな。」と茶化します。

この背景をよく知らない人のために付け加えておくと、ウェズリー・スナイプスは脱税容疑で有罪となり、懲役3年を言い渡され2010年より現在も服役中なのです。彼の税理士が所得税は海外での所得に対して課せられるものであって国内での収入は対象にならないと主張、それを真に受けたウェズリーが納税を拒絶、その結果裁判沙汰となり敗訴し刑務所に行くハメになりました。そんなことに取り合うなんてバカバカしいと思うかもしれませんが、実際に所得税不払い運動を起こしているAmerican Rights Litigators というが団体が存在しているのです。

Ice Cube & Chris Tucker in Friday

Ice Cube & Chris Tucker in Friday

有名人をカモにする詐欺師まがいの弁護士、会計士、ファイナンス・アドバイザーだらけのハリウッド、ウェズリーのように騙される芸能人は後を絶たないようです。クリスでなくとも猜疑心が強くなるのは当然かも知れません。クリス・タッカーと言えば、ヒップホップ・ファンからはアイス・キューブと共演した映画「フライデー」のキャラクター、いつもマリファナを吸ってぶっ飛んでいる「スモーキー」として知られています。1995年に公開された映画なのですでに17年経過しているのですが、今でも「よ〜、スモーキー!」と声をかけられるそうです。「オレのことスモーキーって呼ぶのはやめてくれ。」とファンのみなさんに訴えます。「あれはただのキャラクター、オレの演技がうますぎただけ。」と必死に嘆願。さらに、「アイス・キューブはラッパーだからな。‘フライデー’に出演した時のギャラなんかクサとCDだったんだぜ。」とジョークを飛ばします。

You Rock My World” PVで共演した仲良しのマイケル・ジャクソンのエピソードも披露。「マイケルのネヴァーランドに招待されて遊びに行ったら、窓の外にキリンが2頭現れてびっくり。マイケルになんでキリンが2頭いるの?と聞いたら、‘2頭じゃなくて3頭いるんだよ。みんなに紹介しようか’だって。マイケルの人徳なのか、彼だったら何をしても許されちゃうんだよね。電話で話していた時にいきなり思いついたのか、オレのこと‘クリスマス’って呼びはじめたことがあったんだ。‘クリスマスって響き、いいよね。ボク好きなだなぁ。これからはクリスマスって呼ぶことにする……。’なんて勝手に決められちゃった。最初は歯がゆかったけど、だんだん慣れてきちゃって……。マイケルのおかげで名前変更、今じゃオレの正式な名前は‘クリスマス・タッカー’だよ……。」とマイケルの思い出話は尽きません。

あっと言う間に2時間経過。チケット代60ドル以上たっぷり笑わせてもらいました。しばらく活動を休止していたクリス・タッカー、大盛況のうちに全米20

箇所を回った復帰ツアーの幕が降りました。今回のツアー収入で税金が払えるといいのですが……..。

(伊藤弥住子)