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ホリデー特別映画「ブラック・ネィティヴィティ(クリスマス・キャロル黒人版)」いよいよ公開!Holiday Movie “Black Nativity”

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Black Nativity – 2013 Holiday Film

R&Bヒップホップ・スター総出演! R&B Singer Tyreese, Mary J. Blige, Jennifer Hudson, Rapper Nas

フォレスト・ウィタカー、アンジェラ・バセットなどベテラン俳優のほか、ジェニファー・ハドソン、タイリース、メアリーJブライジ、ナズなどミュージシャンが出演している「ブラック・ネィティヴィティ」はこのホリデー・シーズン必見の映画です。ネィティヴィティというのは 聖書に基づいたイエス・キリスト生誕にまつわるお話で、 毎年、クリスマス・シーズンになるとTVや映画、芝居で取り上げられます。日本でも年の暮れに「忠臣蔵」がTV放映されるのと似ています。内容は全然違いますが…….。

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Langston Hughes 原作

原作は、ハーレム・ルネッサンス時代を築いた有名作家/詩人のラングストン・ヒューズが1961年に書いたゴスペル・ミュージカル、「Black Nativity」で、ブラック・コミュニティの教会を舞台に、アフリカン・アメリカンたちのスピリチュアルな側面を描いています。オリジナル作品は61年にオフ・ブロードウェイで上演され、初期のアフリカン・アメリカンのミュージカルとして評判になりました。その後、ボストンのトレモント・テンプル、そして、ニューヨークのリンカーン・センターでも上演されました。総勢160人のゴスペル・シンガーたちが出演したといいますから、その迫力は想像を絶するものだったのではないでしょうか。

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このサンクスギビング(11月27日)に公開される映画、「Black Nativity」は、一説によると原作にあまり忠実ではなく、曲目も芝居で歌われたものとはだいぶ違っているとのこと。ま、ハリウッドですから……..。ストーリーは、主人公のバルチモアの少年、ラングストン(17歳のR&B歌手、ジェィコブ・ラチモア)がニューヨークに住む牧師の祖父母(フォレスト・ウィタカー、アンジェラ・バセット)とクリスマスを過ごすために訪ねて来るところから始まります。ストリート育ちのラングストンは、敬虔でとても厳しい祖父とソリが合わず、バルチモアにいるシングル・マザーの母親(ジェニファー・ハドソン)のもとに帰りたいと切望します。謎のキャラクター(タイリース)が登場したり、ホームレス役でルーク・ジェームスが出演していたり、メアリーJブライジもエンジェルとして参加していたりと、かなり今風でファンキーな物語に仕上がっているようです。気になるのがラッパーのナズ。予言者、イザイアのストリート・ヴァージョンを演じているとか…….。自称「ゴッド・サン」のナズ、実はかなりの読書家で、このプロジェクトを選んだのも、原作が詩人のラングストン・ヒューズのミュージカルだからという理由だそうです。

サントラ情報Music From The Motion Picture Black Nativity (RCA Records)

サントラは米国で11月5日にリリースされました。トラディショナル・ゴスペル、スピリチュアル、モダン・ゴスペルのアルバムですが、プロデューサーが元トニー・トニー・トニーのラファエル・サディークというのがとても興味深いと思います。

トラック・リスト

1.    Be Grateful – Forest Whitaker & Jennifer Hudson

2.    Coldest Town* – Jacob Latimore

3.    Test Of Faith* – Jennifer Hudson

4.    Motherless Child – Jacob Latimore feat. Nas

5.    Hush Child (Get You Through This Silent Night) – Jennifer Hudson, Luke James, Grace Gibson & Jacob Latimore

6.    He Loves Me Still* – Angela Bassett & Jennifer Hudson

7.    Can’t Stop Praising His Name – Forest Whitaker

8.    Sweet Little Jesus Boy – Tyrese

9.    Rise Up Shepherd and Follow – Mary J. Blige & Nas

10.   Fix Me Jesus  – Jennifer Hudson

11.   Jesus On the Mainline – Forest Whitaker

12.   As – Cast

*New original song.

伊藤弥住子

ディアンジェロ、遂に登場!!BETアワード レポート

D’Angelo at BET Awards 2012

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7月1日の日曜日、ロサンゼルスのシュライン・オーディトリアムで行なわれた BET Awards はサミュエル・ジャクソンの司会で、なんと4時間にわたってTV放映されました。映画監督のスパイク・リーとコンビを組んでラップをしたり、コメディアンのケヴン・ハートとスキットをやったり、これまで犯罪者やコワもての役ばかりこなしてきたサミュエルにとっては新たなファンを獲得するよい機会に恵まれたようです。

Samuel Jackson at BET Awards 2012

この日のハイライト(私たちR&Bファンにとって)はディアンジェロのライヴ・パフォーマンス。12年前に比べると少し体格が立派になっていましたがファンキーな歌声に翳りは全くありません。2000年のヒット曲、「Untitled (How Does It Feel)」、そしてキーボードを弾きながらファンキーな新曲、「シュガー・ダディー」を披露してくれました。関係者の話では、しばらく一線から離れていたせいでだいぶ太ってしまったらしいのですが、このカムバックに向けて必死のダイエットに励み、体重ピーク時より20キロの減量に成功したのだそうです。

哀しいのは功労賞を受賞したフランキー・ビバリー&メイズ。芸能生活35年と、さすがにベテランの風格はあるのですが、なにせ声が枯れてしまって聴いているほうが辛くなるくらい。サポート役のジョー、タイリースの力をかりても補えないほどの衰えぶりに胸が痛くなりました。4、5年前にライヴを観た時にも声にあまりハリがなかったので心配だったのですが…….、そろそろ限界なのでしょうか。寂しい限りです。

2012 BET 大賞、ビヨンセ、クリス・ブラウン、カニエ・ウエスト、ジェイZ等が受賞!

Beyonce, Jay Z & Kanye, Kim

この晩の授賞式では最多ノミネート、カニエの7部門、ビヨンセの6部門が話題になりましたが、実際の受賞数は、カニエ、ビヨンセ、ジェイZ、クリス・ブラウン、それぞれ2つづつお持ち帰りしました。最前列にジェイZ、ビヨンセ夫妻、カニエ・ウエストとキム・カダーシアンの熱々カップルが着席、ステージから会場を映すたびに彼等の姿がTVカメラに収められていました。

ビヨンセは堂々「ベストR&Bアーティスト」に選ばれ、「先輩のローリン・ヒル、メアリーJブライジ、そして私にとっての天使、ホィットニー・ヒューストンにとても感謝しています。」とスピーチをしました。

母、シシー・ヒューストンによる、娘、ホィットニー・ヒューストン追悼スペシャルではマライア・キャリー、ブランディー、モニカなどの女性陣が今は亡きホィットニーの曲を捧げ、大御所のシャカ・カーンが「アウム・エヴリ・ウーマン」をソウルフルに歌い上げました。ホィットニーがこの曲をカヴァーしたことはよく知られています。

Mariah Carey – BET Awards 2012

他にもニッキー・ミナージ、アッシャー、ジェイミー・フォックス、2チェーンズ、ウィロー・スミス、リック・ロス、ヨランダ・アダムスなどゲストが盛りだくさんな豪華なショーとなりました。

グラミー賞も同様ですが、ロサンゼルスで開催される各アワード賞はニューヨーク時間の夜8時に放送されます。つまり、3時間早いロスではまだ夕方5時なのです。ところがロスで実際にTV放映されるのはローカル・タイムの8時とNYより3時間遅れ。この間、編集が入ってまずい箇所をカットしたりするのでLAとNYとは多少内容が違うというのも稀ではないようです。全米同時に放映すればいいのに…..と思うのですが、やはり特別な理由があるのでしょう。

伊藤弥住子