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ブラック・ヒーロー、マーカス・ガーヴィー物語映画化決定!

映画、「ブラック・パンサー」が大当たりして黒人のヒーローが注目を浴びています。まだその興奮もさめやらぬ矢先、また、ブラック・ヒーローの映画が登場!今度は、実在の人物、マーカス・ガーヴィー物語です。

え、マーカス・ガーヴィーって誰か知らない…….?

今から100年近く前、「黒人諸君、アフリカに帰ろう」と唱えて一世を風靡したジャマイカ生まれの黒人がマーカス・ガーヴィーです。世界中の二グロ(昔は黒人を二グロと呼んでいました)を統一し、アフリカに帰って自分たちの国を打ち立てよう、というアフリカ回帰運動を全米に広めた彼の功績は、のちにボブ・マーリーなどのラスタファリアン運動や、マルコムXのネィション・オブ・イスラム・ムーヴメントへと受け継がれます。

当時、黒人と言えば=奴隷、というイメージが浸透していましたが、ガーヴィーは、「我々黒人はもともと奴隷という身分だったわけではない。過去に素晴らしい文明を築いた誇り高き人類だ。我々、黒人たちが団結して自分たちの国を作ろう。」と、ブラック・イズ・ビューティフルを提唱し、ニューヨークのハーレムを皮切りに各ブラック・コミュニティで熱狂的に迎えられたのです。

ガーヴィーの生涯を映画化しようという動きは6年ほど前からスタートし、昨年の暮れに制作が完成したようです。映画公開の日程はまだ出ていませんがもう間近だそうです。


主役のマーカス・ガーヴィーを演じるのは、やはりジャマイカ出身でモデル/俳優のケヴン・ナヴェインです。まだあまり知られていませんが、アメリカではテレビや映画で注目され始めています。実物のガーヴィーと比べてずいぶんハンサムなケヴン、ずんぐりしたガーヴィーに近づけるため、体重を30キロほど増やし、役作りに励んだとか…….。

実在のマーカス・ガーヴィーについて読む

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[Black History Month#2]ブロードウェイ・デビュー最年少の黒人女性劇作家、ロレイン・ハンズベリー

Black History Month 2
Lorraine Hansberry – A Raisin In The Sun

2月は黒人歴史月間です。PBS TV(公共テレビ放送局)では、ブラック・ヒストリー・マンスのシリーズ第一弾として、「ロレイン・ハンズベリー・ドキュメンタリー映画」を放映しました。日本ではあまり知られていないかも知れませんが、ブラック・カルチャーに貢献したロレインをここで紹介したいと思います。

「ア・レーズン・イン・ザ・サン」byロレイン・ハンズベリー

女性劇作家、ロレイン・ハンズベリーのデビュー作品、「ア・レーズン・イン・ザ・サン」は今から59年前(!!!)、1959年の3月、ニューヨークのブロードウェイで幕開けをしました。史上初の黒人女性劇作家、28歳という若さでの快挙でした。作家だけでなく、監督、ほとんどの俳優たちが黒人という、これまでのブロードウェイ・ショーの常識を覆した、黒人が主役のドラマ「ア・レーズン…..」は大成功を収めました。

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ブラック・ヒストリー・マンスに見ておきたいオスカーノミネート作品「I AM NOT YOUR NEGRO」A Black History Lesson for All

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Black History Month 2月はブラック・ヒストリー・マンスです。
「黒人の歴史、といってもどこから入っていいのかわからない」という人に是非見てほしいのが、先週金曜日から公開された映画、「I Am Not Your Negro’ 」です。
1950年代に作家としてデビューした、ジェームス・ボールドウィンのドキュメンタリー映画が ‘I Am Not Your Negro’

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私生活でも交流のあった、メドガー・エヴァース、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師、そしてマルコムXの3人の代表的な公民権運動家たちをボールドウィンの視点でとらえたユニークな発想の内容です。

南部、ミシシッピー出身の公民権運動アクティヴィストのメドガー、非暴力主義の聖職者マーティン、急進的なムスリムのマルコム、いずれも背景やアプローチこそ違いましたが、ゴールは同じ、「人種差別撤廃」のために生涯をかけて闘った人たちでした。そして、3人とも30代で暗殺されています。ボールドウィンの生の声を通して、1960年代の黒人人種差別の実態や、彼らの葛藤が伝わってきます。

martin-luther-king-ftr「アメリカの歴史は黒人の歴史、しかも決して美しい姿とは言えない。ボールドウィンが残した言葉は、まるでこの映画を集約しているかのようです。

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ハーレム・ルネッサンスの大女優ルビー・ディー 1922-2014

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ハーレム・ルネッサンスを生きた女優、公民権運動家としても知られるルビー・ディーが91歳の生涯を終えました。NYのニュー・ロシェールの自宅で子供たち、孫たちに見守られて静かに息を引き取ったそうです。

57間連れ添った夫でやはり俳優のオッシー・ディヴィスがなくなった2005年以降も活動を続け、2007年に公開された映画、「アメリカン・ギャングスター」にデンゼル・ワシントン演ずる主役、フランク・ルーカスの母親役で出演、アカデミー賞にノミネートされています。

A Raisin in the Sun

A Raisin in the Sun

ルビーの女優としてのブレイクは1959年にオープンしたブロードウェイ・ショー「Raisin In The Sun」でした。原作は29歳の黒人女流作家、ロレイン・ハンズベリー、監督も黒人のロイド・リチャーズ、キャストも白人弁護士を除く全員が黒人という、ブロードウィ・ミュージカル史上初めてのブラック・ドラマでした。演技派の代表、シドニー・ポワチエが熱演した主人公のウォルター・リーの妻役、ルースをルビーが見事に演じ、初日から観客全員が総立ちで絶賛、1961年には同じキャストで映画化されています。シカゴの貧民街、サウス・サイドの人種差別問題を扱った「レィズン・イン・ザ・サン」は、これまでのブロードウェイ・ショーの常識を打ち破った社会派ドラマで、以後のブラック・カルチャーにも大きく波紋を投げかけた重要な作品だと言われています。

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60年代、ルビーは夫のオッシー・ディヴィスと共に、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師、マルコムX等、公民権運動のリーダーたちと共に闘い、生涯を通して黒人の人権問題人種偏見撲滅運動を推し進めてきました。

生まれはオハイオ州のクリーヴランドですが、「育ったハーレムが私の故郷」とハーレム住人としての誇りを持っていたそうです。

先週の金曜日、ニューヨークのブロードウェイ・ショーの劇場はすべて照明を落とし、ルビー・ディーの功績を讃えました。

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