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ドナルド・トランプ大統領がブラック・ヒストリー・マンスを語ると・・・ Donald Trump’s Narrative of the Life of Frederick Douglass

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ワシントンDCにあるホワイト・ハウスにほど近い、ナショナル・モールにアフリカン・アメリカン歴史博物館がオープンしました。昨年の9月の開館より、見学希望者が殺到し連日ソールドアウトの大盛況だそうです。トランプ大統領も初めて訪れたとニュースになっていました。

トランプ大統領が2月の「ブラック・ヒストリー・マンス」に寄せて、メッセージを発表しています。ちょっと前のニュースですが、内容は以下の通りです。

「みなさんもご存じのように、ナショナル・モールにミュージアムができて、キング牧師やいろいろなことを学ぶ機会に恵まれたことを誇りに思います。フレデリック・ダグラスの素晴らしい功績はその一例です。こんにち、彼の功績はさらに再認識されてきていることと思います。ハリエット・タブマン、ローザ・パークス、そして何百万というアメリカの黒人たちのお蔭で、今のアメリカがあるのです。非常に大きなインパクトです。」

相変わらず何を言っているのか不明で、これだけでは、ダグラスが何をした人なのかわかりません。というか、トランプ自身、フレデリック・ダグラスのことを少しでも知っていると思えないのです。

そもそも、フレデリック・ダグラスって誰?

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奴隷解放のヒーロー フレデリック・ダグラスを支えた女性たち Women Who Helped Frederick Washington Bailey Become Frederick Douglass

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<Black History Month Special 黒人歴史月間特集>

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フレデリック・ダグラス  February, 1818 – February 20, 1895   

今から200年ほど前に生まれ、生涯、奴隷解放運動のために全力を尽くした元奴隷、フレデリック・ダグラスの功績は計り知れません。後半は婦人参政権運動や、女性の権利を守るのための闘いに参加したり、ウーマン・リブの先駆け的役割を担ったことでもよく知られています。

1818年2月、(本人は自分の正確な年齢を知らず、のちのリサーチで確認されました)黒人奴隷の母、ハリエット・ベィリーと謎の白人の父との間にフレデリック・ベィリー(旧姓)は生まれました。端正な顔立ち、180cmを越す長身でスリムなフレデリックは女性の間でも人気があったようです。奴隷として働かされてきたフレデリックですが、農場での強制労働や、監視の暴力にほとほと嫌気がさし、2度ほど逃亡を試みましたが、いずれも失敗に終わり、折檻されています。

ただの奴隷から身を起こし、US Marshal〈裁判執行官〉にまで出世したフレデリックは誰からも尊敬されています。実は、彼が偉業を成し遂げることができたのは多くの女性たちの助けがあったからだと私は思っています。フレデリック・ベィリーとして生まれたメリーランド州の奴隷が、のちの世に知られるようになる「フレデリック・ダグラス」になれたのも、4人の女性の力によるものだと私は密かに思っています。いったいどんな女性たちなのかご紹介していきましょう。

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[Black History Month]知っておきたいブラック・ヒストリー:フレデリック・ダグラスのこと

Frederick Douglass c1860s

Frederick Douglass c1860s

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黒人歴史月間(ブラック・ヒストリー・マンス)に寄せて
知っておきたいフレデリック・ダグラスのこと

日本ではあまり知られていないかも知れませんが、アメリカの黒人の間で、元奴隷で後の奴隷制廃止運動の指導者、フレデリック・ダグラスのことを知らない人はいません。2月は黒人歴史月間、現在のオバマ大統領に匹敵するくらい、全米の黒人たちに勇気を与えたフレデリック・ダグラスのことをご紹介したいと思います。

Frederick Douglass 奴隷制廃止運動家

1818年、今から200年近く前にメリーランド州の奴隷として生まれたフレデリックは、肌の色もアフリカ系奴隷より薄く、顔立ちも黒人離れしていたことから、父親はご主人さま(マスター)の白人ではないかとされています。身長約190cmでがっしりした体格で繊細な顔立ちのフレデリックは女性にもてたようです。

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当時は黒人が読み書きを勉強することは違法でしたが、奴隷として仕えた女主人から習い、フレデリックはこっそり学習を続け学問を身につけました。20歳の頃、自由の身で白人家庭の召使いとして働いていた黒人女性と知り合ったフレデリックは、彼女の経済的援助を得てプランテーションからの脱走を計り、無事にニューヨークに辿り着きます。紆余曲折を経て、自由を勝ち取り、「フレデリック・ダグラス自叙伝:アメリカの奴隷」を1845年に出版しました。当時、奴隷の生活を描いた著書はほとんどなく、彼の著書はベスト・セラーを記録し、フランス語、オランダ語などに翻訳され多くの人に読まれました。その後も黒人というだけで人権を蹂躙する奴隷制の廃止を訴え、アメリカ中を回り講演活動を続けました。

ちなみに、最近話題になったアカデミー賞候補映画「それでも夜は明ける」の原作、ソロモン・ノーサップの書いた実話、「12年の奴隷生活(12 Yeas A Slave)が刊行されたのはその約8年後の1953年です。

アメリカの学校では必ず歴史の時間にフレデリック・ダグラスのことを学びます。日本の教科書に書かれているかどうか知りませんが、ブラック・コミュニティーでは常識。彼の功績を讃えて、フレデリック・ダグラスの名前にちなんだ学校や美術館、図書館、各教育設備、道路などが巷に溢れています。

フレデリック・ダグラスの故郷、メリーランドを訪ねて

The Academies at Frederick Douglass High School (Baltimore)
フレデリック・ダグラス・ハイスクール

フレデリック・ダグラスの名前を冠した施設の中でも有名なのがメリーランド州のバルチモア市にある高校、フレデリック・ダグラス・ハイスクールです。

Frederick Douglass High School in Baltimore

Frederick Douglass High School in Baltimore
(2301 Gwynns Falls Parkway, Baltimore, Maryland 21217)

設立は1883年、黒人の子供たちの教育機関としてスタートし、1920年代になってから、フレデリック・ダグラスにちなみ、学校名を改めました。 全米で一番古いアフリカン・アメリカンのための高校です。由緒ある学校でしたが、最近は生徒たちの学力があまり振るわず、名前負けなのでは…….という声も聞かれるとか。卒業生にはドゥルー・ヒルのメンバー、ジャズがいます。

Jazz (far left)

Jazz (far left)


Frederick Douglass – Isaac Myers Maritime Museum (Baltimore)
フレデリック・ダグラス/アイザック・マイヤーズ海洋博物館

バルチモアの港、フェルズ・ポイントにフレデリック・ダグラス/アイザック・マイヤーズ海洋博物館というのがあります。ついこの前、ここに行ってきました。

Frederick Douglass - Isaac Myers Maritime Park

Frederick Douglass – Isaac Myers Maritime Park

ごくありきたりな歴史博物館だろうとあまり期待もせずに行ったのですが、想像していたものとは大違い。まず、建物がモダンで素晴らしくてびっくり。展示内容も「奴隷」というよりは、フレデリック・ダグラスの造船技術者としてのスキルに焦点を当てていて、まさに海洋博物館なのです。1800年代のバルチモアの歴史はもちろん、造船技術の発達など興味深い展示物がたくさんありました。館内のバイブも良く、気持ちよい空間です。入場料5ドルの価値あり。

Waterfront Kitchen
ウォーターフロント・キッチン

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Waterfront Kitchen

博物館の一階にあるレストラン、「ウォーターフロント・キッチン」はバルチモアの港が一望でき、最高の眺めです。フィレ・ミニォン、パスタのほか、有名なクラブ・ケーキもあります。スペシャル・イベント会場もあり、結婚式場としてとても人気があるそうです。

Screen Shot 2014-02-16 at 5.20.50 PM

Maryland crab cakes

Frederick Douglass – Isaac Myers Maritime Museum
Waterfront Kitchen

1417 Thames Street, Baltimore, Maryland 21231
Tel: (410) 685-0295