R&B界のシンデレラ、故アリーヤのTV用伝記映画がアメリカの「ライフタイム・チャンネル」で11月15日に放映されることになりました。タイトルは「Aaliyah: Princess of R&B」。
1994年にリリースしたアリーヤのデビュー・アルバム、「Age Ain’t Nothing But A Number」は300万枚以上のセールスを記録、大ヒットとなりました。Rケリーがプロデュースしたアルバムは、ラフなヒップホップ・ビーツにアリーヤの繊細で透き通るような美しいヴォーカルをのせたアンバランスなところがとても新鮮で、ヒップホップ/R&B業界に新風を吹き込みました。ビヨンセやリアーナがディーヴァとして活躍するずっと前のことです。日本でもアリーヤのスウィートなヴォーカルと斬新なストリート・ファッションは一躍大人気を博しました。1995年、17歳になったばかりのアリーヤが初来日を果たしています。3枚目のアルバムを発表した直後の2001年、8月25日、飛行機事故で22歳という若さで亡くなっています。
ファンにとっては待望の映画ですが、アリーヤの家族たちによる反対などで難航し、完成までにかなりの時間がかかってしまったそうです。アリーヤの叔父でマネージャーだったバリー・ハンカーソンは、「ライフタイム側からは映画製作にあたって自分たち家族には何も知らされていなかった。全米で公開されるロードショーならともかく、テレビ用の中途半端な伝記映画などとはアリーヤのアーティストとしての功績をまったく尊重していない!」と激怒しています。「彼女の音源の使用も認めない。」と強固な姿勢をみせています。主演に決まっていたディズニー・チャンネルのアイドル、ゼンディヤ・コールマンも撮影途中で「遺族のサポートもなく、音源も使えなければアリーヤの物語を忠実に伝えることはできない。」と降りてしまったほど。
それでも制作陣はプロジェクトを敢行、アレクサンドラ・シップをアリーヤ役に抜擢しこのほど完成しました。プロデュースに参加したウェンディ・ウィリアムスは、「全体的にまとまったいい作品。Rケリーとアリーヤの恋愛秘話がたっぷり描かれている。飛行機事故のシーンが省かれてしまっているのを除けばとてもよく仕上がっている。」とコメント。
ファンとしてはアリーヤのヒット曲のメドレーを期待したいところですが、収録曲については未発表、テレビ放映されるまでおあずけのようです。
番組放送日11月15日 夜8pm Aaliyah: The Princess of R&B on Lifetime (Ch. 62)