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Make My Fish Harlem ハーレムの新しいフィッシュ屋さん


大手スーパー・マーケット・チェーンのWhole Foodsが125丁目の目抜き通りに出現したり、目まぐるしい発展を遂げているハーレムに、また新しいお店が登場しました。

116丁目、レノックス・アベニュー(今はマルコムXブールバードと改名)近くにできた「メイク・マイ・フィッシュ・ハーレム」では、新鮮なお魚のフライやグリルをハーレム価格で提供しています。テイクアウトのお店ですが、混んでいなければカウンターでも食べられます。お薦めは何と言ってもお魚料理の代表格、「フィッシュ&チップス」です。イギリスの名物ですが、アメリカのレストランでもクラシック・メニューのひとつとして親しまれています。本家、イギリス風ではコッド・フィッシュやポラックといった白身魚(鱈の一種)のフィレを使いますが、ハーレムのMake My Fish では、黒人の間で馴染みの深い小ぶりのホワイティングを丸ごと薄い衣をつけて揚げています。メニューはフィッシュ&チップスの他に、シュリンプ・フライやシーフード・コンボなどがあります。いかにもハーレムらしいのは、フィッシュ専門店なのにチキン&チップスやチキン&チップスワッフルなど鶏料理があること。チキン専門のお店よりずっと美味しいと評判です。


この写真はテイクアウトしたものを自宅で皿に盛って写したのですが、これで、半分の量なんです。ディナー二人分くらいの量で、なんとタックス込みで$7.25(約795円)という驚異のお値段。とてもフレッシュで、あっさりしていて日本人好みの味です。


あまり美味しいとはいえない料理なのにオーバープライスなレストランが増えているハーレム、とても良心的でフレンドリーな「メイク・マイ・フィッシュ」は地元の人のための憩いの場として愛されているようです。近くに行ったら立ち寄ってみてください。

Make My Fish Harlem
120 W 116th St
New York NY 10026 MAP

Brunch In Harlem[4] インターナショナル・ハウス・オブ・パンケーキ(アイホップ)International House Of Pancakes (IHOP)

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Famous IHOP Pancake

IHOP (International House Of Pancakes) in Harlem

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“行きは腹ぺこ、帰りはハッピー”
ハーレムにもあった「アイホップ」

全米になんと1500店舗もあるパンケーキのフランチャイズ・レストラン、「アイホップ」はアメリカ人なら誰もが知っているお店です。郊外中心に展開している「アイホップ」ですが、実はハーレムにもあるのです。

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Chicken&Waffle(ここのはチキンフィンガーズにハニーマスタード)

今回は135丁目とアダム・クレイトン・パウェル・アベニューにあるお店をご案内します。ハーレムは新しいレストランが続々とオープンしていますが、この地域にはゆっくり座って食事ができるお店がほとんどないのでとても便利です。メニューはどこも同じですが、ファンキーなハーレムですから店内でかかっている音楽も当然ブラック・ミュージックです。ウェイトレスもカリビアン系のレイドバックなお姉さんたちが多く、サービスはゆるい感じです。急いでいる方には向かないかもしれません。

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パンケーキは朝食メニューですが、ここではいつでも注文できます。4つのフレーヴァーのシロップもお好みで選べます。コーヒーは飲み放題で、テーブルにポットごと置いてくれます。バーガー、サラダ、ステーキなどもありますが、パンケーキ、オムレツがお薦め。週末(金)(土)のみ24時間営業。

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2294 Adam Clayton Powell Jr. Blvd. at 135th Street MAP
New York, NY 10030
Phone: 212-234 4747

伊藤弥住子

Brunch In Harlem [3] サザン・コンフォート・フード@エイミー・ルースAmy Ruth’s Best Chicken & Waffles!

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サザン・コンフォート・フード

ニューヨークで流行っているブランチ・スポット(クリントン・ベーキング・カンパニー、スタントン・ソーシャル…..etc.)の定番メニューとして目立つのが今回ご紹介するフライド・チキン&ワッフルです。実はこのチキン&ワッフルはサザン・コンフォート・フードの代表格になりつつあります。

ソルティーなチキンと甘いワッフルの組み合わせはちょっと反則、と思うかもしれませんが、これが意外に美味しくて日本人のファンも増えています。

エィミー・ルースの美味しさの秘密

NYで一番おいしいと評判の「エィミー・ルース」の Chicken & Waffles を食べてみたらやみつきになることうけあい。確か、1998年のオープン当初よりメニューにあったと記憶しています。ワッフルの上のフライド・チキンが乗っている姿には一瞬ドキリとしますが、大丈夫。ここのワッフルはこんがりと焼き色がついた、外側がカリッとして中はふんわり、ベルジャン・ワッフルとパンケーキとの中間のような食感がたまりません。カラりと揚がったチキンの皮の上からメィプル・シロップをたらし、ナイフを入れるとジューっと肉汁がほとばしります。肉汁とシロップが混ざり合ってワッフルにしみ込んだところをパクっとかぶりついて頂きましょう。美味しさの秘密は「100% Pure Maple Syrup」にあります。鶏肉とワッフルのふたつのフレーヴァーを調和させる重要な使命を果たすのがメィプル・シロップなのです。お店によってはまがい物のシロップを使っているところもあるので要注意!「エィミー・ルース」のメニューには「うちは100パーセント本物のメィプル・シロップを使っています」と書いてあります。

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チキン&ワッフルの歴史

今ではソウル・フードの代名詞のようになってしまった「フライド・チキン&ワッフル」ですが、その発祥の歴史は定かではありません。18世紀にトーマス・ジェファーソンがフランスで購入したワッフルを焼く器具を持ち帰って広めたという説や、朝食にフライド・チキンとパンを食べていたのがその代用としてちょっと贅沢なワッフルとの組み合わせになったという説………。当時、南部の奴隷たちは主人の残り物の肉(豚足や内蔵)や野菜を煮込むなど料理を食べていました。それがソウル・フードの原型になりました。基本は主人の食べ残しやトウモロコシなどですが、ホリデーやスペシャルな日には鶏をもらうこともあったといいます。フライド・チキンはたいへんなご馳走だったようです。日曜日の朝、教会のミサのあとチキンとワッフルを食べるのが定着した、という説もあるようです。

ウェルズ・サパー・クラブ

レストランのメニューに加わるようになったのは、どうやら1920〜30年代のハ−レム・ルネッサンスの頃のようです。その頃ハーレムで有名だった「ウェルズ・サパー・クラブ」では、ブレックファースト、ランチ、ディナーをやっていて、ディナー用に作り置きしていたフライド・チキンが売れ残って困っていました。必要は発明の母、残りもののフライド・チキンを深夜のメニューとして登場させることを思いつきました。さらに、深夜にもはけなかったチキンを朝食用にワッフルとのセットでだしたところ意外なカップリングが大評判になり、ハーレム住民の間で親しまれるようになったそうです。

アル・シャープトン

そんな歴史をちらりと振り返りつつ「エィミー・ルース」の人気ブランチ・メニュー、フライド・チキン&ワッフルをお楽しみ下さい。ちなみに、ここのメユーには地元ハーレムの著名人の名前がついています。チキン&ワッフルは「アル・シャープトン」、次期大統領候補にもなるほどリスペクトされている黒人公民権運動の活動家です。

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*ハーレムでしか味わえないスペシャルな飲み物、「サンライズ」もお試し下さい。オレンジ・ジュース、レモネード、それにクールエイドをミックスした超カラフルで甘〜いジュース。ハーレムの夏の思い出に……。

(レポート:伊藤弥住子 シェリーめぐみ)

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