Чака Кан американска певица
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Evening With Chaka Khan
そして、2月19日(金)、ブルックリンのキングス・シアターで歌姫、チャカ・カーンの公演が開催されました。これまでにグラミー賞10部門受賞した実力派ディーヴァの迫力あるライヴが観られるチャンスです。あまり知られていませんが、チャカ・カーンはまだティーンの頃、ブラック・パンサーのシカゴ支部に所属していたことがあります。まさに、ブラック・ヒストリー・マンスにふさわしいイベントだと思います。その貴重なライヴのようすをレポートしましょう。
黒のロング・ブーツにワイン・カラーのローブ、ウェストに黒いベルトをきっちり締めてステージに現れたチャカ、”Do You Love What You Feel,” “I Feel For You” などヒット曲を披露、
力強いヴォーカルで観客を圧倒します。“I Feel For You” はプリンスが作ったトラックにラッパー、グランドマスター・メリー・メルの♪♪Ch-ch-ch-chaka-chaka-chaka Khan♪ というラップで一躍チャートに躍り出たヒット曲なのですが、実はチャカはあまり好きでない曲なのだそうです。チャカ・カーン、チャカ・カーンと何度も名前を呼ばれるのがうっとおしいのだとか……。この日のライヴでも、ほとんどイントロのみで曲をカットしてしまいました。
チャカのライヴは舞台演出等は全くなし。バンドとバック・シンガーと本人のみ、音楽で勝負という姿勢が私はとても好きです。ヴォーカルが命。粋ですね。本人もステージの上が一番リラックスできるらしく、アットホームな空気が伝わります。床にソング・リストが書いてある紙が貼ってあるらしいのですが、文字が小さくて読めない様子。「え、何て書いてあるの。次はどの曲?」と、まぁ、ゆるい感じで進行してゆきます。中盤、「あ、ちょっと何かが壊れちゃった。フィックスしてくるので待っててね。」と意味不明なセリフを残して楽屋に消えてしまいました。残されたバンドとバック・シンガーたち、この窮地をどう乗り切るのか……..。バンド・リーダーらしきギター・プレーヤーがあたりさわりのないインストでこの場を取り繕います(汗)。

しばらく経ってチャカ再登場。お色直しをして今度は黒の衣装、ハイヒールのブーツは脱いできてしまって裸足で歩き回ります。チャカのカバーで大ヒットした”Papillon (Hot Butterfly)”を熱唱します。
次の曲のイントロが流れると、チャカが「この曲はもともとはインストルメンタルだったの。それに作詞をしてくれたのが、え~と、誰だったかな、あ、そうそうデヴィッド・フォスター。」と紹介してくれたのが、あのカニエ・ウエストがサンプリングして大ブレイクした”Through The Fire” です。カニエのバージョンはパロディらしく “Through The Wire” ですが。
“Sweet Thing,” “My Funny Valentine” と、ヒット・メドレーで綴ります。ダイナミックな歌声、62歳という年齢を感じさせません。“Tell Me Something Good” はほとんど客席にマイクを向けて大合唱。ところが衣装に支障をきたしたとかでブレークをとったため時間切れとなり、本来ならばフィナーレ曲ではない“I’m Every Woman”を歌って「チャカ・カーンとの夕べ」は幕を降ろすことに・・・!
おかげでみんなが聞きたかった「あのフィナーレ曲」はカットせざるを得なくなってしまいました! この緊急事態?に、私の席の後ろにいた熱狂的ファンらしきオジさん二人、「まだ”Ain’t Nobody”を歌っていないぞ。エイン・ノー・バーーーディ! 」と叫び、♪♪Captured effortlessly/That’s the way it was/Happened so naturally……….Oh oh oh oh/Ain’t nobody/Loves me better….♪と歌い出し、往生際の悪さをさらけ出す始末。それが、オンチで……..。ま、そこがファンキーなブルックリンの楽しいところでもあるのですが…….。
ライブが終わったのは夜中の12時過ぎ。ちなみに帰りに通りかかった地元の床屋はまだオープンしていて満員御礼でした。
<ブルックリン・キングス・シアター>

改装工事をしてすっかり生まれ変わったブルックリンのキングス・シアター。昨年2月に再オープン、こけら落としはダイアナ・ロスをフィーチャーしたライ ヴ・ショーでした。すっかり細くなって若返ったグラディス・ナイトもこのエレガントはキングス・シアターでライヴを行いました。
Evening with Chaka Khan
Friday, 2/19
The Kings Theater
1027 Flatbush Ave
Brooklyn, New York
伊藤 弥住子
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