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ハーレム・ウィークがやってくる!!

HARLEM WEEK 2016

Гарлем Неделя в ближайшее время

135th Street

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まだ6月ですが、ハーレムは夏の真っ盛り。また今年もアウトドアの祭典、「ハーレム・ウィーク」が始まります。幕開けは7月31日土曜日、「ア・グレート・ディ・イン・ハーレム」と題して大々的に無料イベントが開催されます。

いつものことながら、まだ詳細は未定、音楽パフォーマンスの出演者は発表されていません。直前にならないと誰が表れるかわりませんが、油断禁物、例年、わりと大物が参加しているのです。ちなみに昨年、2015年はアリシア・キーズが出て大盛況でした。ハーレムはアリシアの大好きな街、このお祭りが行われるメイン・ロケーションの135丁目は彼女にとっても忘れられない思い出の場所です。137丁目に住んでいた彼女の行きつけだったダイナーがレノックス・アベニューと135丁目の角にあった「パン・パン・ダイナー」。2003年のヒット曲、”You Don’t Know My Name” は、ここで撮影されました。その後、不審な家事で焼け落ちてしまい、残念ながら再建されることはありませんでした。

Alicia Keys 2015初日の7月31日土曜日はお昼過ぎからハーレムの各地でさまざまな催しが予定されています。新しいスケジュールをアップデートしていきますので「ハーレム2ニッポン」をチェックしてください。

ハーレム・ウィーク開催期間: 7/31/2016 – 8/27/2016

7.31.2016

ア・グレート・ディ・イン・ハーレム

家族のみなさんで楽しめる、ファッション、ピクニック、コンサート、ダンスなどアウトドアのイベントが盛りだくさん。ハーレムならではのフライド・チキンなどフード・ベンダーも充実。

国際カルチャー・ショーケース

出演者:未定

時間:1:00 pm – 3:00 pm

アフリカ・センター音楽シリーズ

出演者:未定

時間:3:00 pm – 4:00 pm

国際ゴスペル・ショーケース

出演者:未定

時間:4:00 pm – 5:00 pm

場所:U.S. Grant National Memorial Park – W. 122nd Street and Riverside Drive

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豪華ゲスト勢揃い!!The Blitz 新人お披露目ショーケース &Alicia Keys 新曲発表レポート!!

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全米50局以上で構成するRadio One 主催の新人アーティストお披露目ショーケース、「The Blitz Urban Artist Showcase」がニューヨークのライヴ・スペース、State 48 で開催されました。目的は各レコード会社がこれから売り出す新人のお披露目会なのですが、各社の看板スターも登場し、NYエンターティンメント業界の話題をさらいました。

中でもビッグなスター、アリーシャ・キーズは今年発表するアルバムの中の収録曲、「ザ・ゴスペル」をパフォーマンスして大拍手を浴びました。曲の内容は、マーヴィン・ゲイの「ワッツ・ゴーイング・オン」のアンサー・ソングだそうです。なぜがアリーシャがラップしています。ヒップホップ・プロデューサー、スウィス・ビーツの奥さんでもあるアリーシャですが、「ラップ」はちょっと…….、という感じでした。

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この秋に新しいシーズンが始まる話題沸騰のTVドラマ、「エンパイア」の音楽を担当して多忙のティンバーランドも駆けつけてくれました。

Puff Daddy
さらに、バッド・ボーイ・レコーズの親分、パフ・ダディ―が現れ、昔の名前パフ・ダディ―&ザ・ファミリー名義のアルバムでカムバックすると発表しました。1997年のアルバム、「 No Way Out」の第二弾、「No Way Out 2」を18年振りにリリースすることが決まったそう。人気プロデューサーのファレル・ウィリアムスの手がけたファースト・シングル “Finna Get Loose” をBET大賞でパフォームして世間を騒がせたのも数か月ほど前のこと。今回はライヴをせずにビデオ観賞のみでお茶を濁しました。

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お次は、ユニークなファッションとエネルギッシュなステージで知られるジャネル・モネのレーベル、「ワンダーランド」からデビューする新人アーティスト、ジデーナ(Jidenna)のレトロ・ファッションが観客を魅了します。デビュー曲も彼のクラシックなセンスを反映した「Classic Man」で、生のステージを披露してくれました。珍しい名前で覚えにくいのですが、ジデーナというのは彼のナイジェリア人のお父さんがつけたアフリカの言語イグボ語なのだそうです。いろいろなアーティストとコラボしていて、この日もDeep Cotton と共演しました。

Rawyals
エリカ・バドゥ、ディアンジェロのマネージャーとして頭角を現してきたキダー・マッセンバーグ、モータウンの社長を経て、新たにマッセンバーグ・メディを設立、TLC やDestiny’s Childの再来を狙ってデビューさせるガール・グループ、ロイヤルズ(The Rawyals)を紹介しました。近々大々的にデビューするとのことです が、ショーケースの会場ではあまり反応がなかったようです。

BJ the Chicago Kid
私にとってのショーケースのハイライトは何といってもBJです。Motown レコーズ注目の新人が BJ The Chicago Kid です。ルックスはヒップホップなのですが、音楽はソウルそのもの。”Good Luv’n”を2012年にリリース、正式にモータウンよりデビューしました。マーヴィン・ゲイの世界がBJによって再現されるかのよう………、時代を超えて新しいシカゴ・ソウルの幕開け、音楽シーンがまた面白くなってきました。ラッパー、ケンドリック・ラマーとのコラボ作品も多いBJ、「オレたち、まるでRケリーとジェイZみたいなんだ。」と自信たっぷり。要チェックです。

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Epic より新譜「ジャッキー」をリリースしたばかりのシアラが登場、シアラと同じようなスレンダーで美しい女性ダンサー2人が華やかなステージを繰り広げます。2004年のデビュー曲「Goodies」の他合計6曲も歌ってくれ、まるでミニ・コンサート、充実したパフォーマンスでした。

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ショーケースは4時間あまりにわたって開催され、デフ・ジャムが誇る大型新人、リタ・オーラ(Rita Ora)、Elektra を離れてデフ・ジャムに移籍したカナダの歌姫、タミア(Tamia)、ジョーダン・スパークス、最後のトリをとったネリーなど、豪華なアーティストが勢ぞろいしたR&Bの祭典となりました。

伊藤 弥住子

 

 

 

ソウル界の女王がアデール、アリシア・キーズもカバーしたニューアルバムを語る!アレサ・フランクリン・スペシャル・インタビュー・レポートAretha Franklin New Album 

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1960年代よりずっとクィーン・オブ・ソウルとして君臨してきたアレサ・フランクリンがまた活動を開始。こっそりアルバム制作に励んでいたらしく、いきなりリリースを発表しました。タイトルは「ディーヴァ・クラシックス(Aretha Franklin Sings the Great Diva Classics)」で、彼女以外のベテラン歌姫たちのヒット曲のカヴァー特集だとか。プロデューサーはベィビーフェイス、アンドレ3000など。

andre-3000-babyface-aretha-franklin今年で72歳を迎えたアレサですが、レコーディングやライヴ・パフォーマンスを意欲的にこなし、音楽業界の若いアーティストたちからも称賛されています。アメリカでのアルバム・リリースは10月21ですが、日本発売はクリスマス前後になりそうです。現在、TV番組、「ディヴィッド・レターマン・ショー」、「トゥデー・ショー」といった大手メディアの露出など、積極的にプロモーションを展開中。

aretha-franklin-clive-davis-92y-2014-billboard-650アレサ・フランクリンを迎えて An Evening With Aretha Franklin

今週、ニューヨークのジューイッシュ文化センター「92nd Y」にて、アレサと長年一緒に音楽作りをしてきたレーベルのボス、クライヴ・ディヴィスを招いて アルバム試聴会をかねたインタビューを行いました。そのイベント、「An Evening with Aretha Franklin」に行ってきましたのでレポートいたします。

“Jump To It” 以来の興奮!

aretha_franklin_-_jump_to_it_-_frontクライヴもアレサも口をそろえて今回のアルバムは「素晴らしい出来」と絶賛、1982年の「Jump To It」の大ヒット以来こんなに興奮したことはない、とコメント。当時、頭角を現してきたシンガー/プロデューサーだったルーサー・ヴァンドロスのプロデュースによる曲で、7年振りにアレサがチャート入りした記念すべき大ヒットでした。その時のエピソードをアレサが語ります。

「今は亡き大好きな友人ルーサーですけど、一時は険悪な状態が続いたんですよ。」とアレサ。

Luther Vandross当時、”Never Too Much”がブレイクしてイケイケだったルーサーにプロデュースを依頼、出来上がった曲、”Jump To It”が久々にチャート入りしてカムバックを果たしたアレサ。レーベルのヘッド、クライヴの薦めで次の曲もルーサーでいこうということに。ニューヨークで”Get It Right”のレコーディングが始まりました。

「最初は謙虚だったルーサーが何を勘違いしたのか、‘アレサ、もうちょっと歌い方をこういうふうに変えてくれないかな、’って私に命令口調で言ったの。‘あんた、何さまのつもり?’って聞いたら、‘オレがプロデュースした曲がナンバーワンになったんだぜ。オレの言うことを聞いてもらわないとヒットは作れないよ。’って言うじゃない。まったく呆れちゃって、‘私はあんたに曲を作ってもらう前にすでに何十曲もヒットを放ってるのよ。ふざけたこと言わないで’ってスタジオを飛び出してホテルに帰ったわ。」

アーティストとプロデューサーを取り持つのはレーベル担当者の仕事。取り残されたクライヴは真っ青。「クライヴがルーサーを説き伏せて、彼が謝ってきたから私も折れて……。何とかレコーディングを完成させたの。私もあの頃はもっと尖っていたから…….。クライヴにもいろいろ苦労をかけたと思うわ。」とアレサの思い出話を披露してくれました。

ディーヴァ・クラシックスの聴きどころ

「ディーヴァ・クラシックス」のコンセプトについてクライヴが説明してくれました。

「まず、カヴァー曲のリストを作りました。バーブラ・ストライザンド、グラディス・ナイト、ホィットニー・ヒューストン、ダイアナ、ロス、チャカ・カーン……。アレサの凄いところは、どんな曲でも彼女なりにアレンジして、彼女のオリジナルにしてしまうこと。過去にカバーしたオーティス・レディングの”Respect” でも証明済みです。」

Otis Reddingアレサが付け加えます。「そう。あの頃、私の夫(テッド・ホワイト)とオーティスが友達で彼のレコーディング・セッションに行ったり、いろいろ行き来があったのよ。‘リスペクト’をやった時、いくつかアレンジを変えたの。たとえば、オーティスのバージョンにはない、R-E-S-P-E-C-Tを加えたし、当時流行っていたフレーズ、suck it to me, suck it to me, をアドリブでいれたり。」

Etta-James-at-LastAt Last – Etta James cover

アルバムの最初のカット、どんな曲でもオリジナルにしてしまうアレサが挑戦したのはエタ・ジェームズの「At Last」です。ベィビーフェイスのプロデュース、元歌の持つ魅力をさらに拡大したソウルフルなバラードに仕上がっています。

Rolling In The Deep – Adele cover

収録曲の2番目はグラミー賞受賞曲、アデールの”Rolling In The Deep”です。先週、「ディヴィッド・レターマン・ショー」でライヴを披露してから200万以上のヒットがあったそうです。ライヴのバック・コーラスには元スウィート・インスピレーションのメンバー、ホィットニーのお母さんでもあるシシー・ヒューストンが参加しています。「ローリング・イン・ザ・ディープ」はモータウン全盛期のヒット・ソング、マーヴィン・ゲイとタミー・テレルのデュエット曲「Ain’t No Mountain High Enough」へとシフトします。

60年代、あちこちのレコード会社からひっぱりだこだったアレサ、ベリー・ゴーディーの「モータウン・レコード」から誘いがあったのも当然のことでした。「ベリーのこともよく知っていたし、メアリー・ウェルズやスピナ―ズのメンバーと友達だったし、モータウンの音楽はよく知ってるわ。」とアレサ。

I’m Every Woman – Chaka Khan cover

ホィットニー・ヒューストン、そしてチャカ・カーンのバージョンでもお馴染みの「I’m Every Woman」と「Respect」のメドレーはとてもパワフルです。「I’m Every Woman」は今でも仲良しのヴァレリー・シンプソンと彼女の夫、故ニック・アッシュフォードのライティング・チームによる作品です。アレサのソウルフルなシャウトが印象的です。

Gladys-Knight-and-the-pips-dancingMidnight Train To Georgia – Gladys Knight cover

アレサ、クライヴとも、「これ、絶対やろう。」と異論なしに決まった曲。オリジナル曲はピップスの男性ヴォーカルのコーラスですが、アレサ・ヴァージョンは女性コーラス。オープニングもアレサのスウィートな囁き、’baby, baby, don’t go….’で始まるメローな仕上がり。

I Will Survive -Gloria Gaynor cover

ディスコ・クラシックの「アイ・ウィル・サヷイヴ」のカバーはアレサにとっても果敢なチャレンジだったといいます。クライヴ曰く、「確かにこの曲は完璧なのでちょっと迷いました。でも、どんな曲でもアレンジしてクラシックにしてしまうアレサのことだから自信はありました。ユニークで独特なアレサ・ヴァージョンに仕上がったと思います。」Rケリーの仲間、現在はRCAレコードのA/R担当、ウェイン・ウィリアムスがプロデュースに参加しています。

Alicia-Keys-Will-Be-Face-of-New-Givenchy-Fragrance2No One – Alicia Keys cover

50年以上もずっと音楽をやってこられたのは、ひとえに「音楽への情熱」があるから、と言うアレサ。それにしても72歳にしてなお第一線で活躍しているのはあっぱれです。若さの秘訣は、「常に若いミュージシャンたちから刺激を受けていること。」だそう。アリシア・キーズの「No One」カヴァーをするにあたって、「レゲエっぽいカリビアンな感じのアレンジがいいわね。」とアリシア本人からのアドバイスに同意したアレサですが、「アドバイス料、ちゃんと頂ますよ。」とアリシアから言われて唖然としたとも…..。

Nothing Compares 2 U – Sinead O’Conner cover

アウトキャストのアンドレ3000がプロデュースした意欲作。アレサ自信、「アンドレは大好き。彼の作る曲はグルーヴがあってすごくいいわね。」と大絶賛。「でも、あの名前、1000だか2000だか、ややこしいわね。」とも。

以下、トラック・リストです。

1          At Last (Etta James cover)

2          Rolling In The Deep (Adele cover)

3          Midnight Train To Georgia (Gladys Knight and the Pips cover)

4          I Will Survive (Gloria Gaynor cover)

5          People (Barbra Streisand cover)

6          No One (Alicia Keys cover)

7          I’m Every Woman (Chaka Khan cover) / Respect

8          Teach Me Tonight (Dinah Washington cover)

9          You Keep Me Hangin’ On (The Supremes cover)

10        Nothing Compares 2 U (Sinead O’Connor)

伊藤 弥住子

Nas Opened Tribeca Film Festival ナズ&ドキュメンタリー映画トライベッカ映画祭のオープニングを飾る!

Time is Illmatic

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ニューヨーク、クイーンズ出身のラッパー、ナズのドキュメンタリー映画「Time Is Illmatic」が、ニューヨーク春の恒例イベント「トライベッカ映画祭」のこけら落とし作品に選ばれ、16日(水)ビーコン・シアターでスクリーニングとスペシャルパフォーマンスが開催された。

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