グラミー賞ノミネート歌手、レディシィがニュー・アルバム「ザ・トゥルース」をリリースし現在全米ツアー中。30箇所予定されているツアーのうちニューヨーク公演は一回のみ、「ハーレム2ニッポン」のアドバイザー、ケン・シモンズのWBLSコネクションのおかげで幸運にも彼女のライヴを観ることができたのでレポートいたします。春だというのにまだ肌寒く、あいにくの土砂降りでしたが、15年のキャリアを誇るベテラン・アーティストのレディシィ、期待以上のライヴ・パフォーマンスを披露してくれました。
「エッセンス」マガジンの4月号の表紙を飾った記念もかねて、会場のビーコン・シアターには全席に掲載号が用意されていました。ハイヒール・ヒップホップ・ダンス・クラスで体の脂肪を落とし、すっかりスリムになったことでも話題になっているレディシィ、自慢の美しいボディで登場しました。
オープニング・ナンバーは新しいアルバムに収録されている「That Good Good」。ふたりの女性ダンサーを引き連れ、軽快に踊りながらこのアップテンポ曲を歌います。そして「Bravo」、ディスコ調のアップビートな「Rock With You」とまずは新作から。
ジャジーなバラードという印象が強いレディシィですが、今回のアルバムは意図的にノリのいいダンス曲中心に構成しているとのこと。それにしても素晴らしい歌唱力には脱帽です。ジャズ、ソウル、ファンク、ブルース、R&B,どんなジャンルの音楽でもすべてレディシィ流にアレンジしてしまいます。もともとはジャズを勉強していたレディシィは即興が得意。スキャットにもいろいろ種類があるらしく、オールド・スクール・スキャット、ニュー・スクール・スキャット、さらにはオールド・スクールとニュー・スクールを取り混ぜたオールド・スクール/ニュー・スクール・スキャットというのを披露してくれたり、まさにヴォーカルの天才ぶりを発揮してくれました。
過去のヒット曲「Higher Than This」、「Going Thru Changes」、「Stay Together」、「In The Morning」、「Alright」もダンスをしながらなのに息も乱れずみごとに歌い上げます。
ショーが始まる前、楽屋でのミート&グリートに姿を表したレディシィ、「今回のツアーはとてもスペシャルなの。いろいろなサプライズを用意しているのよ。私そのもの、[トゥルース」をお見せするつもり。歌手としての私はもちろん、人間としての私、女性としての私をそのまま見てほしいの。とても気合いをいれているのできっと満足してもらえるはず。」と自信のほどを語ってくれました。ハーレム2ニッポンの読者の方々にも、「日本には何度も行ってるの。ニッポン大好き。アリガトウ。」というメッセージをいただきました。
彼女の最大ヒット、「ピーシーズ・オヴ・ミー」を歌い始めたあと、ステージから客席に降りてきたレディシィ、会場の中を歩き回り「みなさん、今夜は来てくれてありがとう。」とオーディエンスにご挨拶。15年間のキャリアが輝きます。締めくくりは最新ヒット、「I Blame You」。
最近輝いている、って
話し方も
歩き方も
前とはちがう
目から放つ輝き
隠しきれない
愛のちから
あなたがいるだけで
つい微笑んでしまう
みんなあなたのせい………
素晴らしいラヴ・ソングです。あなたもレディシィ体験、しませんか。
伊藤 弥住子